東京で不整脈の病院を選ぶには?受診の目安と治療の選択肢を徹底解説
動悸や脈の乱れを感じても、どの病院へ相談すればよいか迷う方は少なくありません。不整脈は自覚症状だけでは判断が難しく、受診の目安や検査・治療の選択肢、病院選びの観点をあらかじめ知っておくと、適切なタイミングで行動に移しやすくなります。東京には循環器を診る病院が多く、基本の入口は循環器内科です。症状の記録や専門医の在籍、検査から治療まで一貫して対応できる体制を確認することが、納得して通える病院を選ぶ判断材料になります。
1. 不整脈で病院を受診する目安とは?

不整脈は自覚症状の有無や強さに幅があり、受診のタイミングに迷いやすい病気です。まずは、どんな症状があれば相談を検討すべきか、どんなときに急ぐべきかを整理します。
1.1 動悸や息切れなど不整脈で相談を検討したい症状
不整脈が疑われるときは、動悸や脈の乱れといった症状を手がかりに受診を検討します。次のような症状が続く場合は、循環器内科への相談が選択肢になります。
安静時でも続く動悸
脈が飛ぶ、ばらつく感覚
軽い動作での息切れ
立ちくらみやめまい
胸の不快感や違和感
これらは一時的に治まることもあり、受診をためらいがちです。ただ、症状の頻度が増えたり日常生活に支障が出たりする場合は、早めの相談が次の検査につながります。
症状が軽くても繰り返すなら、記録を残したうえで相談する判断が役立ちます。
1.2 失神や強い胸の痛みがあるときの救急受診の考え方
意識を失う、倒れそうなほどの強いめまい、急な呼吸困難、激しい胸の痛みがあるときは、救急受診を検討する場面です。これらは不整脈以外の重い病気が背景にあることもあり、様子を見ている間に状態が悪化しかねません。
特に、一度でも意識消失(失神)があった場合は、原因を早く調べる必要があります。自力での移動が難しいときは無理をせず、救急要請を含めて対応を考えます。
意識消失や急な呼吸困難を伴う症状は、時間をおかずに受診する判断が求められます。
1.3 症状が一時的でも記録しておきたい情報
発作が一時的でも、そのときの状況を記録しておくと診断に役立ちます。不整脈は受診時には治まっていることが多く、医師が症状を直接確認できないケースが少なくないためです。
記録しておきたいのは、発作が起きた日時、持続時間、そのときの状況(運動中・就寝時・飲酒後など)、脈の速さや乱れ方です。スマートフォンのメモや、脈拍を測れる機器の記録も手がかりになります。
いつ・どのくらい・どんな状況で起きたかを残すことが、受診時の説明をスムーズにします。
2. 不整脈は何科を受診する?循環器内科の役割

不整脈はどの診療科で診てもらえばよいか、分かりにくいテーマです。基本となる窓口と、専門病院へつながる流れ、紹介状の有無による違いを順に説明します。
2.1 循環器内科や内科で不整脈を相談する流れ
不整脈の相談は、基本的に循環器内科が入口になります。心臓の拍動やリズムの異常を専門に扱う診療科で、心電図をはじめとする検査体制が整っているためです。
身近なかかりつけ医や一般内科でも、最初の相談は可能です。そこで心電図などの基本的な検査を受け、より詳しい評価が必要と判断されれば、循環器内科や専門病院を案内される流れになります。
まずは受診しやすい窓口で相談し、必要に応じて専門科へつなぐ進め方が現実的です。
2.2 かかりつけ医から専門病院へ紹介される場合
かかりつけ医で経過を見るなかで、専門的な検査や治療が必要と判断されると、専門病院へ紹介されます。次のような場合が、その目安になります。
発作性の不整脈で精密検査が必要なとき
カテーテルアブレーションの適応を検討するとき
ペースメーカーなどのデバイス治療を要するとき
心不全や弁膜症など背景の病気が疑われるとき
失神の原因を詳しく調べるとき
紹介は、より詳しい設備や専門医のもとで評価を受けるための流れです。紹介状にはそれまでの検査結果や経過が記載され、重複した検査を避けることにもつながります。
紹介は「重症だから」ではなく、適した体制で診るための手続きです。
2.3 紹介状のありなしによる受診方法の違い
初診の受け方は、紹介状のありなしで変わります。違いを整理すると次のとおりです。
項目 | 紹介状あり | 紹介状なし |
|---|---|---|
初診の進め方 | 経過を踏まえて診療を開始 | 問診と基本検査から確認 |
検査の重複 | 避けやすい | 再検査になる場合がある |
選定療養費 | 原則かからない | 大病院で加算される場合がある |
大学病院など規模の大きい病院では、紹介状がないと選定療養費が別途かかる場合があります。かかりつけ医がある方は、紹介状を用意してから受診すると負担を抑えやすくなります。
紹介状があると経過が引き継がれ、検査や診療を効率よく進めやすくなります。
3. 不整脈の検査でわかること

不整脈の診断では、脈のリズムだけでなく背景にある要因まで調べます。どんな検査で何が分かるのか、診断までの進み方とあわせて見ていきます。
3.1 心電図とホルター心電図でわかる不整脈のタイプ
不整脈の検査は、心電図を基本に進みます。心臓の電気的な動きを記録し、脈の乱れがいつ・どのように起きるかを調べる方法です。主に次の記録方法があります。
安静時の心電図
24時間記録するホルター心電図
症状が出たときに使う携帯型心電計
安静時の心電図は受診時の短時間しか記録できず、発作性の不整脈を捉えられないことがあります。日常生活のなかで起きる脈の乱れは、ホルター心電図のように長時間記録する検査で確認しやすくなります。
発作のタイミングに合う記録方法を選ぶことが、不整脈のタイプを見分ける手がかりになります。
3.2 心エコーや血液検査で調べる項目
心電図でリズムを確認したあとは、背景にある要因を調べる検査が加わります。不整脈は、心臓の構造や全身の状態が引き金になることがあるためです。
心エコー検査では、心臓の動きや弁の状態、ポンプ機能を超音波で確認します。血液検査では、甲状腺ホルモンや電解質の異常、貧血など、不整脈につながる要因を調べます。
不整脈そのものだけでなく、原因になりうる背景まで調べることが方針の判断材料になります。
3.3 不整脈の検査から診断までの進め方
不整脈の診断は、段階を踏んで進みます。いきなり専門的な検査に入るのではなく、順を追って必要な検査を絞り込みます。
問診で症状や発作の状況を確認する
安静時心電図など基本検査を受ける
ホルター心電図や心エコーで精密に調べる
結果を総合して診断し、方針を決める
この流れは、症状や検査結果に応じて前後することがあります。発作の頻度が低い場合は、記録期間を延ばすなど検査を調整します。
段階的に進めることで、過不足のない検査で診断に近づけます。
4. 不整脈の主な治療の選択肢
不整脈の治療は一つではなく、種類や症状によって選ばれ方が変わります。経過観察から専門的な治療まで、代表的な選択肢を中立に整理します。
4.1 薬物療法と経過観察という選択肢
不整脈のすべてが、ただちに積極的な治療を必要とするわけではありません。不整脈の種類や症状の程度、背景の病気によって、薬物療法や経過観察が選ばれる場合があります。
薬物療法では、脈の乱れを抑える薬や、血栓を防ぐ薬などが症状に応じて使われます。症状が軽く危険性が低いと判断される場合は、定期的に経過を確認しながら様子を見る選択もあります。
治療するかどうかは、リスクと症状のバランスを踏まえて個別に判断されます。
4.2 不整脈に対するカテーテルアブレーションの考え方
カテーテルアブレーションは、不整脈の原因となる異常な電気の通り道に対して行う治療です。脚の血管などからカテーテルを挿入し、心臓内の原因部位に働きかけます。
発作性の心房細動や一部の頻脈性不整脈で選択肢になり、薬物療法で十分な効果が得られない場合などに検討されます。すべての不整脈が対象になるわけではなく、適応は検査結果をもとに判断されます。
アブレーションは有力な選択肢の一つですが、適応の見極めが前提になります。
4.3 ペースメーカーやICDなどのデバイス治療
脈が遅くなる、あるいは命に関わる不整脈に対しては、デバイス(機器)を体内に植え込む治療があります。主な種類は次のとおりです。
ペースメーカー:脈が遅くなりすぎたときに電気刺激で補う機器
ICD:危険な頻脈を感知して電気ショックで止める機器
CRT:心不全に対し心臓の収縮のタイミングを整える機器
これらは、不整脈の種類や心臓の状態に応じて使い分けられます。デバイス治療が適しているかは、専門的な検査と評価をもとに判断されます。
どの機器が適するかは、症状と心機能の両面から検討されます。
5. 東京で不整脈の病院を選ぶときの確認ポイント
東京には循環器を診る病院が数多くあり、どこを選ぶか迷いやすいのが実情です。専門性・体制・治療後の継続という3つの観点から、確認したいポイントを整理します。
5.1 不整脈専門医や循環器専門医が在籍しているか
病院選びでまず確認したいのは、不整脈専門医や循環器専門医が在籍しているかどうかです。不整脈は種類が多く、診断と治療の判断には専門的な知識と経験が求められます。
循環器専門医は心臓血管全般を、不整脈専門医は不整脈の診断・治療をより専門的に扱います。アブレーションやデバイス治療まで視野に入れる場合は、こうした専門医の在籍が一つの目安になります。
専門医の在籍状況は、不整脈の診療体制を確認する際の一つの判断材料になります。
5.2 検査から治療まで一貫して対応できる病院かどうか
検査から治療まで院内で一貫して対応できるかも、確認しておきたい点です。診断後に別の病院へ移る手間を減らし、同じ体制で治療まで進めやすくなります。
心電図やホルター心電図などの検査体制
心エコーやCTなど画像検査への対応
カテーテルアブレーションの実施
ペースメーカーなどデバイス治療への対応
治療後の定期的なフォロー
検査や治療への対応範囲は病院によって異なるため、受診前に確認しておくことが大切です。必要な検査や治療、他院との連携については、患者さんの状態に応じて個別に判断されます。
5.3 紹介元との連携や治療後のフォロー体制
治療後を見据えると、紹介元との連携やフォロー体制も選ぶ際の観点になります。不整脈は治療後も経過観察や再発への備えが必要なことがあり、継続的な診療が前提になるためです。
専門病院での治療後は、紹介元のかかりつけ医と情報を共有しながら、日常的な経過観察を続ける形が一般的です。定期通院や発作時の受診を考えると、通いやすい立地かどうかも無理なく続けるための要素になります。
治療後も続く通院を見据え、連携とアクセスの両面を確認しておくと安心です。
6. 東邦大学医療センター大橋病院 循環器内科の不整脈診療
ここでは、東京都目黒区にある大学病院として、不整脈にどう向き合っているかを紹介します。チームでの方針検討、複雑な不整脈への対応、そして受診前に知っておきたい点をまとめます。
6.1 ハートチームで治療方針を検討する体制
東邦大学医療センター大橋病院 循環器内科では、専門医・多職種によるハートチームで治療方針を検討しています。
心エコー、経食道心エコー、CT、心臓カテーテル検査などの所見に基づき、患者さんごとに治療方針を検討します。また、診療前後の画像確認、カンファレンスでの症例検討、治療方針の再確認、紹介元医療機関との情報共有を行っています。
6.2 複雑な不整脈やデバイス治療への対応
不整脈班では、複雑な不整脈やデバイス治療にも取り組んでいます。心室頻拍など回路が複雑な不整脈では、原因となる電気の通り道を同定する評価に力を入れています。
心室頻拍など複雑な不整脈の回路同定
心臓電気生理検査やカテーテルアブレーション
ペースメーカー・ICD・CRTの植え込み
リードレスペースメーカーを積極的に選択
左室機能が低下した心不全に対する刺激伝導系ペーシングに注力
不整脈班では、心臓電気生理検査・アブレーション、ペースメーカー・ICD・CRTなどのデバイス植え込み、不整脈の薬物治療・失神精査、突然死予知に取り組んでいます。
心室頻拍など複雑な不整脈の回路同定と治療にも注力しています。また、感染やリード関連合併症を避ける選択肢として、リードレスペースメーカーを積極的に選択しています。
実績として、アブレーションは年間約300件、植え込み型デバイスは毎年100件以上です。新規ペースメーカーの半数以上がリードレス、新規心房細動アブレーションのほとんどがPFAとなっています。
6.3 受診を検討する前に知っておきたい注意点
受診を検討する前に知っておきたいのは、すべての方にカテーテル治療や専門治療が適するわけではないという点です。不整脈の種類や全身の状態によっては、薬物治療や経過観察、外科治療、紹介元での継続診療が適切な場合もあります。
検査の結果をもとに、患者ごとに適した方針を一緒に考えていく診療です。専門治療ありきではなく、必要性を見極めたうえで選択肢を提示します。
治療ありきではなく、一人ひとりに適した選択肢を見極めることを基本としています。
7. 不整脈の病院選びに関するよくある質問
不整脈の病院選びについて、受診前によく挙がる疑問を整理します。受診の目安から検査・治療、東京での病院の選び方まで、判断に役立つ要点をまとめました。
7.1 不整脈はどんな症状が出たら病院へ行くべきですか?
受診を迷ったときは、症状の種類と続き方を判断の軸にします。結論として、次のような症状があれば循環器内科への相談を検討します。
安静時でも続く動悸や脈の乱れ
軽い動作での息切れやめまい
一度でもあった意識消失(失神)
意識消失や激しい胸の痛み、急な呼吸困難は、救急受診を考える場面です。軽い症状でも繰り返すなら、発作の日時や状況を記録して相談すると、判断がスムーズになります。
7.2 検査や治療にはどのような選択肢がありますか?
検査と治療は段階的に選ばれます。結論から言うと、まず検査でタイプと背景を確認し、その結果に応じて治療法が検討されます。
段階 | 主な内容 | 目的 |
|---|---|---|
検査 | 心電図・ホルター・心エコー | タイプと背景の把握 |
治療(軽症) | 薬物療法・経過観察 | 症状とリスクの管理 |
治療(専門) | アブレーション・デバイス | 原因への対処や脈の調整 |
どの治療が適するかは、不整脈の種類や心臓の状態によって異なります。検査結果をもとに、個別に方針が決められます。
7.3 東京で不整脈の病院を選ぶときは何を確認すればよいですか?
東京で病院を選ぶときは、専門性と継続のしやすさを両面で確認すると後悔しにくくなります。結論として、次の3点が目安になります。
不整脈専門医や循環器専門医が在籍しているか
検査から治療まで院内で対応できるか
紹介元との連携や治療後のフォローがあるか
加えて、治療後も通院が続くことを考えると、通いやすい立地かどうかも見ておくと安心です。症状や希望に合う体制かを基準に選ぶとよいでしょう。
8. まとめ:不整脈の病院は専門体制を確認して選ぼう
不整脈は自覚症状だけでは判断が難しく、受診の目安を知り、記録を残して相談することが第一歩になります。基本の入口は循環器内科で、心電図やホルター心電図、心エコーなどの検査を経て診断し、薬物療法・経過観察・アブレーション・デバイス治療といった選択肢から方針が決められます。
東京で病院を選ぶ際は、不整脈専門医や循環器専門医の在籍、対応している検査や治療、紹介元との連携や治療後のフォロー体制などを確認することが判断材料になります。
専門的な検査や治療を検討する場合は、それぞれの医療機関が対応している診療内容を確認し、自分の症状や状態に応じて相談先を検討しましょう。
不整脈で病院を探す東京の方へ 大橋病院循環器内科の不整脈診療
東邦大学医療センター大橋病院 循環器内科は、東京都目黒区の大学病院として、ハートチームが心エコーやCT、心臓カテーテル検査の所見を突き合わせ、検査から治療まで一貫して対応します。アブレーションは年間約300件、植え込み型デバイスは毎年100件以上を行い、複雑な不整脈にも向き合っています。
専門治療ありきではなく一人ひとりに適した選択肢を見極める診療ですので、受診を迷う段階でも、まずは診療内容や受診の流れを確認してみてください。
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